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モニターアラームだ!えっと…「BRADY」…って何?!

ちょっと!何モタモタしてるの!早く患者さん見に行ってきて!

は、はい!(また怒られた…)

ってことがあったんだよ…心電図アラームが鳴ったらすぐ対処しなきゃってことは分かってるのに、アラームの意味が分からないの。

まかせて!
じゃあ今日は基本的な心電図アラームについて勉強しよう!
心電図アラームの意味と対応、アラームに関して新人看護師さんが先輩に求められることについて解説していくよ!
今日のポイント
心電図アラームが鳴ったら、まずは意識・脈・呼吸を確認しよう!
VF・VT・Asystoleは緊急!!
心電図モニターの基本

まずは心電図モニターの基本をおさえよう。
モニターの目的

①致命的状態に陥らないように、その兆候をできるだけ早期に発見すること
突発的に心停止に至る可能性のある不整脈(主に心室細動)を早期に発見できれば、迅速に除細動を行い、救命できる可能性が高まります。
②上記以外の頻脈性・徐脈性不整脈を早期発見・対処すること
③治療中の不整脈や発作時の心電図を観察すること
治療中の不整脈に対する治療効果の観察に用いられることもあります。
また、動悸や失神発作のある患者に装着することにより、発作が生じたときの心電図変化を記録することができ、不整脈によるものなのか、てんかん発作や脳虚血などが原因なのか鑑別することができます。
電極装着のポイント
モニター心電図の誘導で、いちばん多く用いられる誘導法が、この3点誘導(Ⅱ誘導)です。

貼付するとき、電極を貼り直したときには以下のポイントに注意します。
- 汗や皮脂を拭き取り、必要に応じて剃毛をする
- 電極が浮かないようにしっかりと貼り付ける
- 平らな場所に貼る(骨が出っ張っているところは剥がれやすく、乳房の上はノイズが入りやすい)
- ケーブルは断線防止のためゆとりをもたせて、テープなどで固定するとずれにくい
- 心電図波形の「基線の乱れはないか」「P波、Q波は出ているか」を確認する

基線やP波・Q波といった波形については以下の通り。
波形のざっくり理解

- P波:心房が収縮しているサイン
- QRS波:心室が収縮しているサイン
- T波:心室が弛緩している(再分極)サイン
- U波:再分極が終わるサイン
- 基線:P波の始まりから次のP波を結んだ直線

基線が乱れていたり、P波・Q波が出ていない場合は、電極を貼り直したりコードを繋ぎ直してみよう。
心電図モニターアラームが鳴ったら

では、アラームが鳴ったときどう動けばいいか、確認しよう。
【対応の流れ】
①アラーム音!
・確認できれば表示されているアラームを確認
↓
② 患者確認
・意識があれば、胸痛やめまい等の症状確認、血圧測定
・意識がなければ、呼吸・脈拍が正常か確認
→呼吸・脈拍がなければ応援を呼んで胸骨圧迫開始(DNAR要確認)
↓
③ モニター波形を確認
↓
④ 電極・コードをチェック
↓
⑤ 異常が続く or 患者に症状あり → 医師へ報告
↓
⑥ 対応内容・時間を記録

波形を判読する前に、患者さんを見に行くのが大切だよ!
【一覧】新人看護師さんが覚えておくべきアラーム

どの診療科の患者さんを見る場合でも、覚えておいてほしいアラームを一覧にしました!
| 表示例 | 意味・不整脈の種類 | 原因・体に起きていること | 看護師の対応 |
|---|---|---|---|
| ASYS / FLAT LINE | 心静止 / Asystole(エーシストール) | 拍動がない可能性。 不適切な電極位置により心拍検出ができていないことも多い | 脈・呼吸確認→心停止対応・コードブルー通報 |
| VF / V-FIB | 心室細動 | 心室が震えて収縮不能。 心臓からの血流は停止している | 意識・脈確認→心停止対応・除細動準備→コードブルー通報 |
| VT / V-TACH | 心室頻拍 | 心室期外収縮(正常より早いタイミングの心室収縮)が3回以上連続し頻脈となる。 心室細動に移行しやすい | 意識・脈ありなら報告、なしなら蘇生対応 |
| BRADY | 徐脈 | 就寝中、内服薬の影響、スポーツ心臓など | RR不整(リズム不整)がなく、血圧低下・めまい・失神がなければ、基本経過観察(初見時は主治医に報告) |
| TACHY | 頻脈 | 発熱・疼痛・脱水などに伴う生理的反応であることが多い | 原因を観察し、原因除去や報告 |
| ST High / Low | ST上昇 / ST下降 | 心筋虚血による狭心症や心筋梗塞の急性期など | 胸痛・冷汗など症状確認→報告 |
| AF / IRREGULAR RHYTHM | 心房細動 | 心房の不規則な興奮。 血栓を生成し心筋梗塞・脳梗塞の原因になり得る | 脈・血圧確認。 初見時は医師に報告 |
| LEAD OFF / CHECK ELECTRODE | 電極外れ・コード抜け | – | 電極の貼付確認、コードの接触改善 |
| NOISE / MOTION | Artifact (アーチファクト) | 動き・震え・電極不良 | 動作確認・電極貼り直し |

無駄なアラームが多いと、緊急性の高いアラームに気づくのが遅れるリスクが高まります。
心電図モニタリング開始時に、心拍数の上限値および下限値を設定することが重要です。
まとめ:焦らず「患者を第一」に

ひとまずここに書いてあるアラームを覚えれば、緊急対応はできるってことだね!頑張って覚えるぞ!

慣れてきてもっと知りたくなったときは、参考書などで勉強したり心電図検定を受けてみるのもおすすめだよ!
私が使っていた参考書を紹介するね!

はじめのうちは波形を読めることより「患者さんの危機をキャッチできるか」が求められるよ。
危険なアラームと患者さんの観察の仕方を知ったみんなはもう大丈夫!
自信を持ってアラーム対応をしていこう!

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